しろのぴかぴかなんちゃら3

 いま、しろルート終了しました。

 いやー、とんでもないシロモノでしたわ……。いってしまえばベタ極まりない物語なんですけども、このベタ極まりない物語を、最後まで緊張を緩ませず、ぎっしりと書き込んだこの執念、感服するしかございません。非常によかったです。

 わんこから転生した女の子が、そのわんこ性を引きずった状態からスタートして、思春期を迎えて恋をし、セックスして、というような一連の流れを「夏」という季節に凝縮してぶちこんでしまったわけです。そりゃ俺はふだんから「告白即セ滅ぶべし」とかいう主張をしている人間ですが、なにも男性を意識して恥ずかしくなりすぎて顔見られないよぉというところからすべて描写しろなんて言った覚えはございません。そして実際にそれをやられたら死ぬほど楽しかったという話でございます。

 なんだろ、これ「エロゲである」という前提を完全に放り出して考えると、類似の物語はほとんど少女マンガ以外思いつかないんですよね。それもかなり古いタイプのやつです。「女の子はみんなお嫁さんになる」とか「花嫁修業」とか、そりゃまあ「いつの時代だよ」などのツッコミはとうぜん介在するものの、骨子は完全に時代がかった少女マンガだと思います。これ売れたのかなあ……俺はめちゃくちゃ楽しかったけど、需要どこにあったんだろ……。

 でもまあ考えてみると、これだけ時代がかったロマンティックな物語をある程度の尺をもってやれるメディアって、そうそうないとも思えます。2014年にとつぜんよみがえってきたおとめちっく幻想と申しますか。あくまで俺は正統的な物語だと思いますし、よい作品だと思います。しかし2018年を生きる俺の感想としては、やはり「怪作」という言葉をどうしても思い出してしまいますね……。

 とにかくラストに至るまできっちり緩みなく、この物語をつくりあげたスタッフに拍手を送りたいと思います。ふだん俺は「作品は金で買ったんだから、その物語は俺が消費すべきものだ」ということで、感謝は金でしか表現できないと思うほうなんですが、この作品に関しては「よくぞこれを世に送り出してくれた」という、その勇気を含めて、最大限の感謝を捧げたいと思います。

 ありがとうございます。おもしろかったです。存分に楽しみました。

 つってもまあ、まだしろしかクリアしてないんですけども。ほかのキャラもけっこういい感じなので、期待しつつやっていきたいと思います。なんせアウロラがやばい。あんな純度の高いツンデレ様ひっさしぶりに見た。次はアウロラかなあ……。