金色なんちゃら4

 こんばんわ。えろげ感想ブログです。

 差分いくつか回収しないですけどいちおーコンプといっていいかと思います。

 えーと、以下は激烈なネタバレを含みますので未プレーの方は読まないほうがいいです。あー、どうしよ。いちおー先に総評みたいなの書いてから。総評が終わったらネタバレです。

 非常によくできたゲームなんですが、どこかアンバランスという印象を受けました。とりあえずさっきまでやっててふと気づいたのが、このゲーム、根本的に「嘘をつく」女の子がひとりも出てこないってことなんですね。それが全体的なキャラへの好印象にもつながり、同時にそこはかとない物足りなさの要因かなあと。

 あともひとつは「◯◯を見たい!」というこっちの欲望にはあんまり応えてくれないゲームかなあと。たとえばトイレでのラッキースケベであるとか髪コキとか、まあそのへんは俺の個人的な趣味なのでどうでもいいんですが、なまじ、どこにでも物語を広げられる可能性がある設定だけに、こっちの「こういうの見たい!」という欲望も各方面に広がっていってしまうわけで、まあなんというか「食い足りない」という感じはしました。

 でもほんとおもしろいです。共通と、あと玲奈ルートの出来はそうそうめったにお目にかかれるようなもんじゃないと思います。

 以上です。

 

 さて、以下は理亜ルート終了後の感想です。ネタバレです。

 えーと、スマートにまとめてきたなあという印象かなあ。死にオチなのはもうルート始める前からぼんやりわかっていましたし、そもそもがこの「ゴールデンタイム」というテーマ、理亜から始まってるのもあって、だったらそれが帰着する場所も理亜しかないと。じゃあ奇跡は起こらないなあという覚悟はできてました。

 途中の症状の説明とか、目が見えなくなっちゃうあたりとか、まーえげつねーなーという感じはありましたが、エンディング後のエピソードや、理亜が死ぬときそのものの描写がなかったことなんかも含めて充分におもしろかったと思います。個人的にマリアの姿でのエロシーンには異常な興奮がありました。

 ただあれだなー、理亜の葬儀が終わったあとのシルヴィと主人公の屋上でのシーンですよね。あれはあのあとの二人の物語を死ぬほど読みたいと思った。ほら、シルヴィが子供のころからずっと主人公のことを好きだったのは、もうすでに明かされてるじゃないですか。その状態で理亜が死んで、それでまあ、いずれそうなるとシルヴィアは知ってたわけで、そこに葛藤がないはずはないんですよ。まあ王女様、あんな感じでマインドセットけっこう完全にできちゃう人なんで、そこ含めてあえてスタティックな状態を維持するくらいのことはしてそうですけど。

 なんていうのかな、すべてがいったんリセットされた状態なんですよ。主人公もシルヴィも、いったんすべてが終わってしまった。そこから始まるんです。その、なんだろ、言語化難しいな、二人には共通した「理亜」という名の過去があって、そこからシルヴィは待つわけじゃないですか。日々の公務に追われながら、それでも、ゆっくりと。たぶんシルヴィは、理亜とつきあってたときの主人公も、軽い疼痛みたいなものをともないながらも決して嫌いではなくて、それは本当に、奇跡でも起きるなら起きてほしいと思いながら理亜と主人公のことを見ていたに違いなくて、それでもやっぱり理亜は死んでしまうわけですよ。もちろん、主人公にもシルヴィにも「いずれは理亜が死ぬ」ということで心の準備は否応なしにできていたわけで、理亜の死がすべてのスタートというわけではないにせよ、やっぱりそこはひとつの起点で。

 だからそう、なんつーのかな、それはきっとやさしい時間であり、やさしい空間なんだと、まあ語弊ありそうですけど、そんなことを思うんです。せいいっぱい生きて、理亜を好きになって、不可避的な別れに傷ついて、それでも主人公は生きていくわけじゃないですか。その過程を同じ位置からずっと見ていたシルヴィっていうのは、それは「やさしい」ものであったはずで、だから、それを見たかったのかなあ……。慈しむような、わずかな悲しみをともなったような、そんなシルヴィの微笑みみたいなものを。

 理亜の死の以前と以後であきらかに変化したものはあるんだけど、それでも変わらないものはある。その感じな。まあゲームのテーマには反するんですけども、やっぱりそれでもゴールデンタイムとやらは過去になっていくんですよ。たぶんそれを青春と名付けてもいい。その季節をあとにして、やっぱり「いま」を築いていく、その歩調みたいなものを見たかったなあと心底思います。

 以上、別にだれにも伝わらない感想だと思いますけど。

 そうそう、綺華ルートとミナルート、ほんと読みたいんですけど、それも別にエロシーンが見たいからとかいうことじゃないんですよね。そりゃ綺華の顔面騎乗は見たいですけど、それだけじゃなくて、あんなにきっちり作品世界に生かされている「人間」の時間が有限だっていうのが、なんか悔しくて。

 作品はまあ、こういうかたちで完結しているわけで、そこからは読者の仕事ですよってことになるんでしょうけど、それでもやっぱり俺は、見たいんですよね……。好ましいと思える作品世界の、好ましいと思える人間たちが生きている姿を。物語は、終わることが義務であると同時に、やっぱり無限に続いてほしいものなんですよ。それは「ここ」ではないだけで「どこか」ではある。なら、それが受け手に届いた時点で、それはもう現実なんですよ。あなたと、わたしと、だれかが信じる「本当の物語」。

 少なくとも、そんなことを感じるくらいには、俺はこの物語が好きだったと思います。おもしろい作品をありがとうって感じです。

 楽しかったです。