金がない、人がいない

 ちょっと思ったんだけど、なんかこう、あちこちで軋みが出てきてる気がする。あくまで自分の実感の話。

 まず過当競争が最初にあった。これによって一店舗あたりの売上が下がって、人件費に回せる余裕がなくなった。人件費の余裕がなくなったってのはどういうことかっていうと、新人教育に回せるだけの人の余裕がなくなる。よって、OJTといえば聞こえはいいけど、実際は場当たり的な教育に終始してしまう。よく理念とかそういうの叩きこむのってあんまよくない、時給なりの働きだけしてればいいっていう話があるんだけど、実際は「なぜそうするのか」「それによってだれが幸福になるのか」みたいな部分をしっかりと教えていかないと、人というのは動かないし、たとえ同じ時給であったにしても、それをインストールしてるかどうかでずいぶんと本人の満足度が違う。ここはたぶん、時給900円のところを2000円とかの極端な上げかたでもしない限りあまり変わらない。むしろ時給上げたら上げただけ「ひどい仕事させてもいい」という大義名分が雇う側にできたりするんで、かえってよくないことになるような感じ。

 そして人が足りない。人が足りなければ給料あげて人手を確保、ということになるんだけど、雇う側にもそれだけの余力がない。もう自分らが生活していくだけでカッツカツ。よって自分らは長時間労働で、バイトにも時給以外のものはなにも差し出せないということになる。人は育たない。バイトの定着率は下がる。いいことなにもないのだが、金がない以上どうにもならない。

 こうなると店のレベルは下がってくる。レベルの下がった店では、よりバイトの定着率は下がる。全体がそういう傾向に向かう。

 要は、金と人材双方の自転車操業化が進んでるような感じ。

 この傾向は現場のみならずもうちょい上のところまで及んできていて、全体のちょっとずつのレベルの低下がシステム維持の限界に近いところまで来てるっていう、まあなんていうの、最終フェーズ?みたいなところに近づきつつあるのが現状である気がする。

 こうなってくるともう、人材に金を投下できないところはどんどん淘汰されていく。つまり利益率高い商売以外は成立しなくなってくる。そこを補うのが機械化って話だと思うんだけど、人間相手の商売だと、ラストワンマイルならぬ出口での最後の対面みたいな部分の機械化が非常に難しい。前にも書いたんだけど、これって機械化云々以前の問題で「人間は人間を求める」っていう本能にも近いどうにもならない部分で無理だと俺は思ってる。

 もってあと20年じゃないかなー。次の新しいやりかたとやらが出現しない限り、たぶんどうにもなんないよねー。