エロゲの衰退は困る

 タイムラインにて日本語コンテンツの未来なんて話が出てまして、ただやりとりの全体は俺からは見えないところで繰り広げられていたようなので、この文章はそれを受けてのものというよりも、俺の個人的な感想となります。あと風うるせえなあ……。台風っすよ台風。途中で停電したら書き終わらねえぞこれ。

 

 ちょっと前の日記にも書きましたけど、とにかくエロゲの本数が減ってんですよね。まあ俺はもともと抜きゲーのたぐいいっさいやらないってのもありまして、あとニトロなんちゃらっていう会社とかわりと致命的に相性が悪くてですね、そうすると学園もののなかから選ぶしかない、みたいな感じなんですけど、個人的な体感としてもそのへんは減ってるかなあという印象です。最近多いのは絵かわいいけどエロは濃厚って感じのやつですね。まあおもしろきゃなんでもやるんですけど、俺の場合、性癖がニッチすぎるのが悪いのか、エロゲのエロはあんまり役に立たない印象です。

 まあ年が年なんで、このへんのこと考えるときには「おまえだ、おまえのほうが加齢でズレたんだよ」っていう可能性は常にカッコに入れて考えなきゃいけないわけです。ただエロゲの本数減、ジャンルの固定化なんかは、まちがいなくソシャゲに才能と金が流れてってるせいだと思うので、俺の嗜好が云々って話ではないと思います。

 最近ではSteamなんかで日本製のエロゲがどうこうって話もよく聞きますし、英語圏や中華圏でもエロゲ的なものは出てきてるってことなので、このまま行くと翻訳で読むしかないのかなあって感じもしてきます。それでもまあおもしろきゃいいわけですけど。

 だいたいなんでもそうなんですけど、継続して消費してる限りでは、変化ってさほど感じないんですよね。なんとなくで適応してる。俺はもう50近いわけなんですけど、それでも10年前のエロゲとか絵が古すぎてアレだなあと思うことよくあります。これは俺個人の好みというより「そのときどきで見てる」からで、慣れの問題だと思うんすよね。

 日本語のコンテンツとしてエロゲが衰退していくとして、そうすっとおそらくは中華圏からの移入ってことになるんですけど、そのとき自分が楽しめるのかなあという不安はどうしてもあります。

 とはいえ、たとえば金庸作品なんかは俺はずいぶん楽しんで読んだんすよね。いまも「ソラリス」っていうSF読んでますけど、これそうとうにおもしろいですし。ただ同じおもしろさでも、やっぱり海外文学とかって作品の提供するおもしろさに対してこっちがなんかチューニングしてあわせてる感じってあるんですよ。これは海外文学に限らずです。たとえば山田風太郎おもしろい隆慶一郎おもしろいといいますけども、じゃあその提供するおもしろさに全裸でダイブしてるかっていうと、やっぱりそういうことはない。なんでかっていうと、それらの作品は「かわいい女の子」を提供してくれないからです。そして俺がエロゲやる理由こそは「かわいい女の子を摂取する」ことだからです。

 

 ただこの「かわいい女の子」ってのが実にハイコンテクストなシロモノなんですよね。我々の界隈では、最近引っ越して某氏の影響により後輩ちゃんが大流行です。アパートの隣の部屋に後輩ちゃん住んでたらいいなあ、こんな台風の夜に後輩ちゃん遊びに来たら大変だよねーセックスなどと若者もおじちゃんも実に楽しく話しているわけなんですけど、この「後輩ちゃん」で共有されるなにごとかがハイコンテクストってことなんですよ。直近でいえば俺ガイルのいろはすのイメージが下敷きにあるのはまちがいないんだけど、それ以前も「後輩キャラ」っていったら無数にいたわけで、その上澄みの部分で我々は会話しているわけだし、無数の後輩ちゃんたちから抽出された成分こそを我々は摂取してるわけです。同じことは妹キャラにしてもいえます。

 とはいえ、こうした属性と呼ばれるようなものも、それが概念として把握されるようになったのってここ20年くらいの話なんですよね。もちろんその概念には前史に相当するものがあるわけですけども、俺あたりになるとその前史の部分から消費しつづけているわけで、へたな妹キャラなんか作られたら「これは違う」と否定しかねない部分がある。

 日本のオタ的な文化の直接の影響が及ぶ世代だったらまだいいでしょうけど、中国には中国の、台湾には台湾の学校の文化というものがあって、そうすっと属性ってのもそのなかから抽出されて表面化するものだと思うんですよね。そのときに俺がそれに対応できるのかって話です。

 もちろん変化ってのは否応なしに進むわけで、消費する側は適応していくしかないわけです。また、別の文化圏だからこそ出てくるような新しい要素だってとうぜんあるはずです。それは喜ぶべきことでしょう。そもそも俺が生きてるあいだにそこまで事態が進展すんのかよって話もある。

 俺はほんとにスナック食うがごとくにフィクション作品を消費する人間なので「おいしいものがなくなったらどうしよう」っていう不安は、十代のころから連綿と抱えていて、そのほとんどは取り越し苦労で終わっています。いまだって、ほんとに自分の趣味にあう作品がほしいならなろうを丁寧にあさればいい話だと思いますし、アニメだって直近ではヤマノススメサードシーズンはやばかったです。

 ただなー、エロゲの衰退だけはほんと困るんですよねえ……。一枚絵とテキスト、そして音楽っていう組み合わせに特殊な思い入れがあるので。ソシャゲに適応できればもうちょい俺自身の延命措置は可能なんでしょうけど、俺とにかくゲームってもんと圧倒的に相性悪いからなあ……。

 まあなんだかんで言いつつ、生きてたとしたら20年後にもなんかは読んでるに違いないんですけどね。